外壁塗装における施工不良
外壁の塗膜がベロンと剥がれてしまっています。
前回の外壁塗装工事から5年程で、こうなってしまったそうです。
実は剥がれという劣化現象は、塗装の寿命が来ているわけではなく、業者の施工不良の可能性が高いのです
■手抜き施工・不良施工とは
「できるだけ安い金額で塗装してほしい」その気持ちはよく分かります
しかし施工費を抑えようとすると人件費を抑えるか、材料費を減らすしかありません。いずれもコスト削減は可能ですが、それは手抜き施工・不良施工に出会う可能性が高くなります。
人件費を(工事費)を減らす方法
●少ない日数で施工を完了させる
本来外壁は3回塗装が一般的な塗替え回数ですが、塗料の種類により施工回数は変わってきます。塗料メーカーは乾燥時間(インターバル)を定めています。下塗り、中塗り、上塗りと塗り重ねていく塗装工程において、塗料を乾燥させるために確保すべき時間のことです。その井インターバルを守らずに、1日・2日で終わらせれば、人件費を抑えることができます。ただし塗料メーカーが保証する性能を引き出せず、数年後に塗膜剥離を引き起こす原因となります。
●工程を省いて工期を短縮させる
ケレン作業やクラック補修といった下地処理は塗装の品質高めるために必要ですが、やらなくても見た目にはわかりません。この下地処理を省くことで工期を短縮すれば人件費はおさえられます。しかし当然品質が落ちます。
材料費を減らす方法
●塗装回数を減らして材料費を抑える
下塗りなしで上塗りのみ行う、中塗りをしないなど本来行うべき工程を省くことで工期が短縮できます。上塗りをすれば見た目は綺麗なのでパッと見では分かりません。しかし塗りが甘いので当然数年後に塗膜剥離の発生原因となりえます。
●塗料1缶で塗るべき面積を増やし材料費を抑える
塗料メーカーは1缶で塗るべき面積(塗布面積)を規定しています。しかし塗布面積を守らなければ少ない材料で沢山の屋根外壁を塗ることができます。本来必要な材料よりも少ない材料で仕上げることも可能ですが、施工品質が落ちることは間違いありません。その結果は数年後に現れます。
●余った材料を使いまわして材料費を抑える
他の現場で余った材料を使い回せば材料費を減らすことができます。実際には中塗りで行われるケースがあり、中塗りで違う塗料を塗られても上塗りをすれば見た目にはわかりません。
このように手抜き施工・施工不良の方法はいくらでもあります。手抜き施工・不良施工に出会わないためには自分自身で正しい知識をもつ必要があります。
プロタイムズ天白店でも勉強会を行っていますので、是非ご活用ください。
次回の勉強会は、8/19・20に天白生涯学習センターで開催されます。
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